2014年7月22日火曜日

やる気がまったく出ない原因と、失ったやる気を取り戻す方法〜本日の気になった記事〜

やる気が出ないというのは、様々な原因が考えられるだけに、一筋縄ではいかない問題です。やる気を取り戻す一番手っ取り早い方法は「やりたいことをやる」ということです。ただ、問題は何かをするのに必要なエネルギーが足りないとか、特別な仕事に取りかかるのに強い意志が必要な場合です。
ご飯を食べたり、映画やエンタメ系のものを見たり、あまり努力のいらないことをして楽しんだりすると、大抵はやる気が戻ってきます。お気付きだとは思いますが、楽しみ過ぎると、問題を悪化させるだけです。では、一体どうすればいいのでしょう? まず、やる気がなくなる原因について考え、それからやる気を取り戻す方法をお教えしたいと思います。
やる気がなくなる原因はたくさんありますが、『You Are Not So Smart』の著者であるDavid McRaneyさんが、その原因について最近ブログにポストしていました。
ある研究で、被験者の学生グループの顔を合わせ、誰と一緒に働きたいかを紙に書いてもらいました。研究者は、実際に誰が誰を選んだかということは無視して、何人かの被験者には「あなたは選ばれました」と伝え、それ以外の被験者には「誰もあなたを選ばなかった」と伝えました。当然ながら、誰からも選ばれなかった人たちは落ち込み、そのことが彼らの行動を以下のように変えました。
この「誰もあなたを選ばなかった」実験の研究者は、自制する行為というのは、向社会的(他人を助けることや、他人に対して積極的な態度を示す状態)になることが求められるので、自分の行動を制限するには、ある程度の報酬を期待するものだと言っています。
誰にも求められなかった人たちは、社会から仲間外れにあったような心の痛みを感じ、自分の行動を制限するのは無駄なことだと考えを変えました。それはまるで「誰も気にしていないのに、どうしてルールを守って遊ばなきゃいけないの?」と考えているかのようでした。自制心というタンクに穴が開き、クッキーを目の前にすると、他の人が我慢できるような状態でも、衝動を抑えきれなくなりました。
他の研究でも、誰からも求められていない、もしくは仲間外れにされていると感じている時は、パズルがうまく解けなかったり、協調性に欠けるようになったり、仕事に対するやる気がなくなったりしていました。結果、飲酒や喫煙といった、自己破壊的な行動を取る傾向にありました。拒否されることで自制心が無くなり、やる気のない状態を引き起こしたのではないかと思われます。

誰かに拒絶されると、誰も自分のことなんて気にしていないと思うようになるので、やる気がなくなります。一人や、ほんの数人に拒絶されたからと言って、どんな状況でもすべての人に拒絶されることにはならないと思いますが、そのように感じると、同じようにやる気がなくなります。

身体的な欲求を無視すると何もできなくなる
やる気をなくす原因は、拒絶されることだけではありません。何も食べていないと、同じようにやる気がなくなることがあります。

2010年のコロンビア大とベン・グリオン大のJonathan Leval氏、hai Danziger氏、Liora Avniam-Pesso氏による研究で、10カ月に渡って仮釈放を検討中の1112の囚人について調査していました。朝食と昼食の直後が、仮釈放をされる可能性が一番高いことが分かりました。裁判官は、食事をした直後には平均約60%の囚人の仮釈放を認めました。その後、承認率は徐々に下がります。食事の直前は、約20%の仮釈放しか認めませんでした。裁判官の体内のグルコースが減少するにつれて、囚人を釈放するという積極的な選択をしたくなくなっていき、その結果、次の機会までその囚人の運命を決める選択は先延ばしにする傾向にあります。

忙しい生活を送っていると、朝食や昼食(時にはどちらも)を飛ばしてしまうことはよくあります。そうすると、正しい思考に必要なグルコースが欠乏するので、仕事がはかどらなくなっていきます。やっと食事ができたところで、あまりにも食事を取らな過ぎていると、頭痛になることもあり、横になって休まないと何もできないくらい、本当にやる気がなくなってしまいます。
身体的な欲求を無視すると、やる気がなくなってしまうので、規則正しく欲求を満たすことが大事です。きちんと食事をとるようにする方法として、毎日自分が何を食べているのかを一覧にすると、日々の自分の生活がどういう傾向にあるか確認できます。それがあれば、やる気を取り戻すには、単に朝食をきちんと食べて、十分に水分を取るだけでいい、ということがわかるかもしれません。

決断することが多過ぎると脳が疲弊する
大きな決断をいくつもしなければならない状況にいると、やる気が急速に失せていきます。米紙ニューヨークタイムズの記事で、John Tiernyさんはその問題について以下のように言っています。

いつもは普通の人が、同僚や家族に急に怒ったり、洋服に散財したり、ジャンクフードを買って食べたり、ディーラーの勧めるままに新車に錆び止めをしたりするのは、決断疲れのせいです。どんなに正気を保とうとがんばっても、決断を変えることはできません。肉体的に疲れているのとは違い、自分が疲れているということに気付かないうちに、精神的なエネルギーが低下しているのです。1日中、選択をすればするほど、脳はどんどん選択することが難しくなり、結局楽な道を探そうとするのです。

これは何も仕事の大きな決断に限ったことではありません。小さな決断をたくさんしなければならない時も、ゆっくりと徐々に同じように疲れていきます。大きさに関係なく、日々自分がしなければならない決断の数を管理できない場合は、繰り返し快楽や衝動に走ることになるでしょう。

やる気を取り戻す方法
やる気を回復させるには、「やる気をなくす原因を断ち切ること」と「やる気を取り戻す最初の一歩」を組み合わせます。社会的に拒絶された場合は、落ち込んで何もしたくなくなりますが、問題と向き合わなければなりません。おそらく、相手が拒絶したくなるようなことを何かやっているのでしょう。もしくは、嫌な人たちと付き合っているだけかもしれません。あなたを拒絶した人と話して、原因を突き止めましょう。自分に原因があるならそれを正す方法を探し、相手に原因があるなら何とか対処してみましょう。問題が解決できなかった場合は、常に社会的に拒絶されているのは健康に良くないので、環境を変えることも考えた方がいいかもしれません。
やる気が出ない理由が、自分の身体的な欲求を満たしていないだけなら、問題を解決するのは簡単です。前述の通り、毎日自分の記録を付ければ、簡単に原因を突き止めることができます。身体的な欲求を満たしていないせいだと分かったら、最初にそれを解決すればいいだけです。
決断ばかりしているせいだとしたら、すべての選択を管理するのは難しいです。この問題を解決するには、タスクではなく決断リストを作りましょう。そうすれば、いつどんな決断に迫られる必要があるか、わかるようになります。その決断をいくつか分けて、1日にたくさんの決断をしなくてもいいようにしましょう。思いがけない決断に迫られたら、できるだけそれを避けます。スーパーやコンビニで何を買おうか考える、というような小さなことでも、決断のうちに入っていることをお忘れなく。
結局、自分が本当にやりたいことが何なのかを見つけることです。部屋をきれいに片付けたいのかもしれないし、ゲームを作るというようなもっとワクワクすることかもしれません。自分の時間を5分作り、どんなことでもいいので、自分がやりたいことをほんの少しでも実現しましょう。次の日には、さらにもう少しだけ前に進めましょう。毎回ほんの少しずつでも何かを実行していけば、おのずと道がひらけます。どんなに小さなことでも、毎日少しずつ実現し始めると、前進させるのがどんどん楽になります。つまり、少しでも始めることが大事なのです。

〜ここまで〜
やるきが起きないとき
「やる気をなくすことをやめる」「やりたいことを少しでもやる」

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