2016年12月14日水曜日

自主性の大切さ

いま企業は「主体的に動く」従業員を求めている。そして、主体的に動くとは、おおむね以下のようなものである。

・自分自身で「組織にどのように貢献すればよいか」を知る

・自分自身で仕事の目標を設定する

・自分自身で仕事のやり方を決定する

・自分自身で自己の能力開発を行う



要するに、「管理されなくても成果を出せる人」が、最も望ましい人材とされる。

先進的な会社は階層的な管理、マイクロマネジメントを採用せず「できるだけ労働者を放っておきたい」という方針をとっているということだ。
理念や方向性を示し、ビジョンに共感してもらえば、あとは自律的に成果を出す労働者。自主性があり、約束を守り、成果を上げるための努力を惜しまない、意欲のある社員が最高の労働者だ。

一方ではこういった潮流になじめない人々もいる。彼らは仕事において「主体性」を持てないがゆえに、次のような発言をする。

・何が会社にとっての貢献なのか、教えてくれ。(どうしたら評価されるんですか?)

・目標を決めてくれ(ただし、それほどきつくないのがいい)

・仕事のやり方を決めてくれ(要するに、私は何をすればいいんですか?)

・教育を施してくれ(研修を充実させてくれ)

 だが、彼らに支払われる報酬は下がる一方だ。「工業化時代」には十分通用した人材も、「情報化時代」には役立たずとなる。

だから、彼らは今の状況に対して「真面目に目の前の仕事をこなしてきたのに、なぜ報われないんだ」と感じている。

現代の知識集約型産業は、労働者に対して高度なセルフマネジメント能力を要求する。

「もうだれもあなたを管理してくれない」

のである。

その代わりに、きちんとした働きを見せなければただ「契約は更新しない」と言われるだけだ。


我々は「自由な働き方を手に入れたい」と主張する。
だが「一人ひとりに高度なセルフマネジメントが求められる」という事実こそ、労働者が自由と引き換えに支払うべき大きな代償である。

〜ここまで〜
自主性を育てるための手法を考える。

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