2014年11月11日火曜日

本日の気になった記事 〜「あした会議」で学んだこと〜

http://masaki0720.tumblr.com/post/46864685665

今や社外の方でもご存知の方も多いかもしれませんが、あした会議とは、役員がそれぞれチームを編成し、新規事業/社内制度/人事案などのお題に対するアイディアをコンテスト形式で競う合宿のことです。

これほど短期間で色々なことを経験し、また自分の力不足を痛感させられる機会はなかなかありません。

せっかくですので、このあした会議で得た学びを自分なりの言葉でまとめておきたいと思います。社外の方でも参考になる点が多いと思いますので、ぜひお読みいただければ幸いです。
・ 決議が絡む本気の提案の姿勢
以下、社長ブログからの抜粋です。

あした会議も結局はランキングを決めるコンテスト形式ですが、それでもうまくいった理由は、リアルな役員会の最終決議の場にしたからです。私も役員も参加メンバーも、みんなが「本当にやるかどうか」それを決断する立場で、その1点に絞って会議をしています。

これだと、自分たちも納得しきってないアイデアなのに、なんとかプレゼンで勝ちたいと、その場しのぎの話で切り抜けることができません。なぜなら後日、実現してしまい本当に洒落にならないからです。そもそも自社の未来を決める場で、言葉巧みに切り抜けても誰のためにもなりません

あした会議では誰もが真剣に顧客や市場や社内のことを考慮するようになりました。それまでも真剣だったと思う人もいるかも知れませんが、現実の重い責任を伴う決断となると、それは全く別物です。

僕のキャリアの半分ほどはセールスなのですが、今回同じチームだった方々の動きを見ていて、あした会議に臨む姿勢と自分の中に染み付いている提案スタイルとの間にギャップを感じました。この差は、どれだけ当事者意識を持って提案内容をイメージできているか、この1点に尽きると思います。具体的に、決議が絡む事業提案にはどういう動きが必要になってくるかと言うと、

事業案だけでなく、人選案も必ずセットで提案する(候補人材ががいなければ提案しない)

・抜擢候補人材には事前にコンタクトを取り、こちらが提案したい事業への興味や本人のやる気を確認する(本人が乗り気でなければ提案しない)

・抜擢候補人材が異動する影響度を本人および関係者にヒアリングする(補填となる人事案が浮かばなければ提案しない)

人事提案にまつわる一部分だけを切り取っても、これだけあります。

言い方は悪いですが、色々な内情を無視して強引に提案することは可能ですし、その結果たまたま決議されてしまう可能性もゼロではありません。しかし、本気で提案内容を自分ゴト化できていれば、そういった提案に逃げることはしません。

こういった姿勢で提案を詰めていく過程を体感できたことは、本当に勉強になりました。この感覚をもっと早く知っていれば、営業マン時代にももっと臨場感のある提案ができた気がします。笑

仕組みは作っただけでは動かない
あした会議では、新規事業案だけでなく経営課題の解決を目指すフレームワークや社内制度なども提案されます。僕の前職までのキャリアではこういったものを自分で考える機会は無かったため、他のチームの提案を聞いているだけでも面白かったです。

各プレゼンに対する社長のレビューを聞いていて自分なりに大事なポイントだなと思ったのは、「仕組みはただ作っただけでは動かない」ということです。新しいフレームワークを社内で浸透させるには、仕組みそのものの分かりやすさや耳に残るネーミングが必要ですし、継続的にワークさせて成果を生む仕組みにするには、それに従う社員のモチベーションをしっかりと作らなければいけません。

現在、社内のスマホサービスの競争原理フレームワークとして「信号制度」というものがありますが、これは定着率やPVといった指標を元に各サービスを赤〜青信号にランク分けし(最近はその上もありますが)、信号の変化に応じてAmebaプラットフォーム内での露出量を増やしていくというものです。キャッチーさ(信号モチーフ)、分かりやすさ(シンプルな評価指標)、モチベーション(プロモーションが受けられる)という要件がきちんと満たされているため、ワークしている制度となっています。今回のあした会議では、社員の適材適所を実現するフレームワーク案が決議されましたが、これも同様に上の要件を満たすものになっています。詳しくは社長ブログ(http://ameblo.jp/shibuya/entry-11496640803.html)をご覧ください。

本流に沿わない新規事業の難しさ
どの会社にも言えることですが、既に軌道に乗っている事業とシナジーのある新規事業は、比較的成功確率が高いと思います。しかし、そこだけを掘っていてもやがて頭打ちになってしまうので、あるフェーズからは会社の本流に沿わない新規事業にもチャレンジして、事業ドメインを広げる必要が出てきます。今回僕たちのチームでもこれに関連した提案を行い、何とか決議ラインの点数をいただくことが出来たのですが、やはり難しいと感じることが多くありました。

まず、このような事業は会社としてもパワーの配分が難しいので、任せられる人材が必要です。ノウハウが少ない中でもゼロから事業を作ることができる経験、また圧倒的な情熱や諦めない粘り強さを兼ね備えた人材がいないと事業が立ち上がりません。言うまでもなく、これに該当する人材は既に重要なポジションに就いており、現在の役割から動かしづらくなっています。

さらに、社長ブログに書かれていたこの考え方がとても参考になりました。

大企業で社内ベンチャーを育てる時によく失敗するのと同じ理屈だったのですが、大企業の運営コストと同じように新規事業に振っていたら新規事業が育ちません。

また、新規事業の業績と大企業の業績を一緒に混ぜたら新規事業の成果は小さくて見えなくなります。

大企業内で新規事業を育てるには、税制優遇や特区のような考え方が必要だと思います。

難易度の高い新規事業は、盤石の人選プラス、このような組織力学まで考慮した提案ができて初めて推進できるものだと学びました。

冷静にアウトプットを俯瞰する
この視点はサービス設計やUI設計の時なども大切だと思うのですが、自分たちの案に熱中し過ぎると、俯瞰的な視点を見失いがちになります。穴がないようにディティールを詰めたつもりが、初めて見た人にとっては「スッと入ってこない」案になってしまい、こちらが考えていることの半分も伝わらないという悲しい経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。分かりやすい提案にするという視点はチームでも僕個人としても持っていたつもりでしたが、まだまだでした。

「スッと入ってくる」提案の例として、「パっと見ただけで足りなかったワンピースを埋めるような提案になっている」という台詞を社長が言っていたのを覚えていますが、これは「そう、こういうのが欲しかったんだよね!」的な感覚に近いと思います。もちろんロジカル/戦略的に考えるステップを踏むのは必要だと思いますが、受け手にとって価値があるのは過程ではありません。最終的なアウトプットを冷静に俯瞰する癖をつけたいと思います。

〜ここまで〜

・「あした会議」に学び、次世代を育てるには当事者意識を持って提案できるよう仕向けることが必要!!やってみる!

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