2009年1月15日木曜日

リスク管理能力

2008年10月6日から10月10日の週は、世界の株式市場で株価が大きく下落しました。この週での日本の日経平均株価は、10月8日と10月10日には歴代上位に入る下落率を記録したのを含め5日連続で2,661円(24.33%)も下落しました。

そのような状態においても損失を出してしまうどころか、利益を出した投資家は存在しています。

そういった投資家の能力として基本的に優れている点はどこだと思いますか?

それは「リスク管理能力」です。




投資と聞くと、初心者の方ほど、何やらリスクの大きさばかりが目につくでしょう。世界金融危機といわれるほどの大相場の中において、リスクを強調されると腰が引けるのもうなずけます。しかし、私はこれは非常に素晴らしい傾向だと思います。

生きている限り、私たちの生活はさまざまなリスクに曝されています。事故や災害などのリスクなどはもちろんですが、安定した会社、職場、安全な預貯金などと思われるものにも、実はリスクがたくさんあるのです。

そういった、一見しただけでは無いように思えるリスクは、リスクの所在がはっきりしないだけに対処が難しく、「気がついたときには手遅れ」などという事態が発生してしまいます。

その点、投資のリスクはむしろわかりやすく、それだけに対処のしかたも容易です。
どのように対処するのか、つまり「リスク管理」の方法をきちんと学びさえすればよいのです。

運用のしかたもさまざまにあります。朝から晩までパソコンのモニタにかじりついて、一日のうちに何回も売買するようなデイトレードから、一週間に1,2回だけの売買、あるいは株式や債券など異なった資産からなるポートフォリオを構築して何か月に1回だけポートフォリオの資産バランスを見直すだけといった投資法もあります。運用のしかたに応じて、当然、リスク管理の方法も変わってきます。
損失は技術で防げる!

投資家にとって、リスク管理は絶対に必要です。なぜなら、投資家が運用の根拠としている条件や指標が常に信頼できるものとは限らないからです。また、ある時点では十分に信用に足るものだったとしても、すべてのものは変化するためです。

相場はサプライズで大きく動きます。サプライズなのですから、どちらに動くかはわかりません。

リスク管理とは、自分の思惑とは逆に相場が動いたときの損失を限定するものです。それによって、自分のポジションにとって好ましいサプライズを享受することができるのです。

大きく張れば大きく儲けることができますが、その分、リスク管理が難しくなります。
そこで、自分が使用できる資金とポジショニングとの関係、自由度を研究する必要があります。全力勝負は、ギャンブル以外の何物でもありません。損失は技術で防げるのです。


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