本質的には、労働力の価値は、企業の「事業」にどの程度貢献できたか、実績によって決まる。したがって、以下の質問で「どれに当てはまりますか?」を考えれば良い。
1.自らが責任者となって事業を生み出したことがある
最も価値の高い労働者は、事業を作り出せる労働者である。彼らは労働市場においても当然、価値が高い。また、企業外に出れば、起業家として活躍できる。
「経営者」クラス(目安:年収3000万〜青天井)である。
2.事業の責任者をやり、事業計画を完遂したことがある
次に、P/Lに責任をもてる労働者の価値が高い。「利益を出せ」と言われるだけで自ら方向性を打ち出し、事業計画を作ることができる。人をアサインし、リソースを調達し、売りを増やしてコストを下げることができる。
「部門長」クラス(目安:年収1500万円〜3000万円)である。
3.部署の目標達成のための手段を考えて達成したことがある
具体的には事業の目標から、行動計画と数値目標をブレークダウンして作ることができる人、また、その計画を完遂させるためにあらゆる手段を講じ、行動計画を完遂する。
また、そのためタイムマネジメント、知識の習得、人を使うためのコミュニケーション能力などを習得している。
「課長」クラス(目安:年収750万円〜1500万円)である。
4.自ら工夫して仕事ができる
自ら工夫して仕事ができる、いわゆる「ちょっとできるサラリーマン」がこれに当たる。成績が良いことも多い。
上の指示がなくとも目標や仕事の完遂率が高いため、管理職には重宝されているが、他者の目標や「部門全体」には関心が薄い。上のクラスに移れるかどうかは、「他者の仕事」に興味を持つかどうかで決まる。
「成績のよい社員」クラス(目安:年収500万円〜750万円)である。
5.指示があれば仕事をやることができる
いわゆる指示されたことはきちんとこなす人々である。専門スキルが高い人もいるが、マネジメントスキルに乏しく、すこしイレギュラーが発生すると効率が落ちることもある。
上司から「指示されないと動けないのはダメだ」と言われるが、上のクラスに行けるかどうかは自律性、自主性に依存する。
「普通の社員」クラス(目安:年収350万円〜500万円)である。
6.監視の下で仕事ができる
指示されたことを十分にこなすことだけで精一杯、という人々である。たびたび仕事の納期に守らなかったり、ミスを起こしたりするので、常に上位の人間が仕事ぶりを監視しなければならない。
彼らに必要なのは基礎的な仕事をこなす力、注意力、観察力、思考をまとめる論理的な能力などである。
「若手社員」クラス(目安:年収〜350万円)である。
〜ここまで〜
4 → 3 へのステップアップが壁。
上のクラスに移れるかどうかは、「他者の仕事」に興味を持つかどうかで決まる。
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