2012年10月19日金曜日

「超」入門 失敗の本質




主題:ダーウィンの進化論のように「想定外の変化」に対応できる組織を目指す
そのためには・・・
       有効な戦略を立てる。戦略とは「目標達成につながる「指標」をいかに選ぶか?」
       イノベーションを創造する
       常に「勝利の本質」を問う集団を目指す
       素早く正しい方向転換を行う
       「コンティンジェンシープラン」を立てる

       有効な戦略を立てる
問題点:有効な指標を発見できない、また発見できても新たな指標を追いかけることをしない。
日本人は「体験学習」で偶然発見することに長ける。しかし、その成功要因(指標)を把握していないと長期的に敗北する。指標を理解していない勝利は継続できない。また、指標を発見してもいずれ新しい指標に敗れる。さらに有効な指標を発見することが大切。同じ指標を追いかけてもいずれ敗北する。

解決:目標達成につながる「指標」を選び、目標達成につながる「勝利」を選ぶ
戦略とは「目標達成につながる「指標」を選び、目標達成につながる「勝利」」を選ぶこと。戦術で勝利しても最終的な勝利には結びつかない。

       イノベーションを創造する
問題点:日本人は一つのアイデアを洗練するのに優れる。しかし、閉塞感を打破するためにはゲームのルールを変えるような「劇的な変化」(イノベーション)ができない!

解決:イノベーションを創造する
 達人の努力(日本型の一つのアイデアを洗練すること)を無効にする革新型の組織は「人」「技術」「技術の運用」の3つの創造的破壊によりゲームのルールを根底から変える
そのためには・・・
ダブル・ループ学習で改善のみならず、問題自体に疑問を持つようにする

イノベーションを創造する3ステップ
ステップ1:勝敗を支配している「既存の指標」を発見する
ステップ2:敵が使いこなしている指標を「無効化」する
ステップ3:支配的だった指標を凌駕する「新たな指標」で戦う
イノベーションとは「新しい指標」で戦うこと
ダブル・ループ学習で「既存の指標」を見抜き、それを無効化する「新しい指標」を見出す。

       常に「勝利の本質」を問う集団を目指す
問題点:日本型の組織は勝利の「型のみを伝承」する組織。そのような組織は本来必要な勝利への変化を全否定する歪んだ集団になってしまう。個人がイノベーションを起こしても、組織が潰してしまう。
ピラミッド組織の欠点:
1.       「縄張り意識」により自分の義務以外に無関心に。組織全体を考える人物がいなくなる
2.       トップには概略しか届かない。十分な情報なしでは判断できなくなる
チャンスを潰す人の3つの特徴
1.       自分が信じたいことを補強してくれる事実だけを見る
2.       他人の能力を信じず、理解する姿勢がない
3.       階級の上下を超えて、他者の視点を活用することを知らない

解決法:評価を明確にし、その評価に基づいた人事を。人事こそ組織のイノベーション。
成果を生み出す組織
「居心地の良さ」とは正反対の成果を獲得するための緊張感、使命感、危機感を維持できる組織が生き残る。リーダーは「見たくない問題を解決する覚悟の強さ」が要求される。


       素早く正しい方向転換を行う
問題点1:「空気」の熟成が悪影響を及ぼす。これは日本人の「体験的学習の文化・習慣」に深く関連している。すなわち、「特別な発見」→成功→「一点突破全面展開」
一点突破論法の欠点
1.       本来「それとこれとは話が別」という指摘を拒否する
2.       一点の正論のみで問題全体に疑問を持たせない

解決法:決断を下すとき「個人的理由」は排除し、「合理性」が求められる。

問題点2:グループ・シンク(集団浅慮:集団で決めていく時の欠点)。疑問を唱えることを自己抑制し絶対に大丈夫だと楽観的な幻想を持つ
→状況が悪くなると
       都合の悪い情報を無視する
       希望的観測に心理的に依存していく
解決法:問題が起こった時は素早く方向転換ができるかがカギ。
正しい方向転換を妨げる4つの要素
1.       多くの犠牲を払ったものほど撤退が難しい
2.       「問題未解決の心理的苦しさ」から容易に逃げている(合意後は「今更蒸し返すな」という気分に)
3.       建設的な議論を封じる誤った人事評価制度(愚かな判断を罰せず、指摘を無視できる状況では暴走)
4.       希望的観測を共有する恐ろしさ(安全性・採算性より関係性を配慮するグループシンクに)

       コンティンジェンシープランを立てる
問題点:「コンティンジェンシープラン」(万一を想定した計画)の不備は損害を劇的に増やし、新たな損害を生み出す
解決法:リスクを公表することでその事象に注意を払う人が増え、リスクを理解していることが不意打ちを避けられる
耳に痛い情報を持ってくる人物を絶対に遠ざけない。そして、リスクには
1.       迅速に「早く」対応する
2.       何より「真実」を正確に把握する
3.       「周知徹底」することが予防につながる

これから意識すること
       常に「指標」を気にする
       グループシンクに気をつける
       「コンティンジェンシープラン」を用意する


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